のらくら備忘録

忘れたくない事と忘れたい事を書く。節約とポケモンが趣味の浪費家。

2021年 104本観た中から厳選した映画の感想(ネタバレ含む)

2021年は映画の記録をやってみた年でした。
楽しかったです。気がつかないだけで結構みてるんだなーという気持ちになりました。意識するって大事。
あと書かないことって忘れる。
正月嫌なことがあったので、打ち消すかの如くはじめて見たんだけど結構良かったなーと思う。
という訳で本年観た中(後悔では無い)で思い出深い&衝撃的だった映画を紹介していこうと思います.
一番最後に観た映画の記録も残しておきます(自力で文字起こし)。

劇場版 少女⭐︎歌劇 レヴュースタァライト 2021年公開

https://youtu.be/z5hfWlnhTqk
この舞台の「主役」は誰だ.

「アタシ再生産」という言葉が、この作品の中には存在している。
野暮な感想は書きたくないし、一通りの考察は自分の中にある。
これは、誰もが「自分が主役の人生」を歩む為の物語だ。
テーマに対する私なりの答えを書いてしまうのならば「この物語の主役は私」なのである。
自分が、自分になるための物語であり、ぶつかって傷付いて、それでも「次の舞台へ」向かう、私(たち)に向けられた映画なのだ。
言葉にすると陳腐になってしまうよな。なので、観て欲しいです。

映画の内容は、考え抜かれた余白の美しさ、キャラクターそれぞれの魅力、映画ならではの演出と音響という、観ているものを飽きさせない演出が盛り沢山.
特に映画好きの人間には見てほしいなと思う.何回見ても「これってあの伏線では・・・」みたいな気づきがあったりする。
どんな物語を見ていても「この物語、劇場版少女歌劇レヴュースタァライトじゃん・・・」という感じでスタァライトを感じる様になりました(元々古川監督がいろんな作品を読んだり観たりしている方なので、どっちかっていうとスタァライトが影響を受けているというのはもちろん分かった上でのオタクの戯言です).
王道普遍のテーマであり、誰もが次の舞台に向かえる為に、己になるための映画、己を選択する映画、本当にすごい映画なんだよな。
(本年ベストとかいうものを作るのが苦手というか、一番が沢山あるのですがスタァライトは本当にすげえ映画なので本年一番だなと思いました)
感想書いてたらめっちゃ観たくなってきたぞ。
ちなみにすでにサブスクでも購入できるようになっているので、興味のある方は見て欲しい。
アマプラにはあるよ、私は多分そのうち買う(円盤は買ったけれども)。
演劇もあるのだが、そっちもまた素晴らしいが映画ではないのでここでは省略する。

マトリックス 1999年公開
有名な映画でも観た事ないもの沢山あるし、今映画館で続編やってるし見るか〜という軽い気持ちで見たらメチャクチャ面白かった。
「青いカプセル」と「赤いカプセル」どっちを飲むか?
私から言わせれば「辛い現実から目を逸らし楽しい事だけを吸って生きるのか」「辛い現実から目を逸さずに自分として生きるのか」を選ぶ物語だなと思う.
進撃の巨人と言っている人がいたけれど、まさしくそうだと思う.
スタァライトもそうだが、自分で選択をし、自分の選択を裏切らず、自分に誇れる自分であるか、という視点を持って生きていくことが人間の矜持であると私は思う。私の好きな映画は、そういう事を書いてくれているなと思う。

コレクティブ 国家の嘘 2021年公開
https://youtu.be/k6gTmZJz-MY
政治に意を唱えるバンドのライブで火事が起こり、何十人も死に、さらに病院に運ばれた人間も死んだ、追及していくと、国家ぐるみの薄められた真実が明らかになっていく。
という冒頭から始まるノンフィクションのドキュメンタリー映画
これ、ノンフィクションなのか?という位作り話のように残酷で恐ろしい事実が明らかになっていく。
追求している立場の人たち、これカメラ回ってなかったら暗殺されてもおかしくないか?と思う位緊迫した状況が続く。
これをちょうど私は選挙前に見に行ったのですが、作中のセリフにあった「メディアが政府に屈したら、国家は国民を虐げるようになる」というセリフが忘れられない。
甘い汁を啜る議員に、自分とお友達の金儲けのために国民を殺す政治家達。
ルーマニアも日本も、選挙に無関心な国である。
日本ももう、こうなっているのだけれど、それにみんな気がつかないのだなという事を思い、心がずっしりと重たくなった。
考えよう、選挙に行こう。選挙がないときも、当たり前に政治の話をしよう。
この映画を観た後に、ノンポリの知り合いに「どこでもいいからとりあえず同世代の投票率をあげないといけないと私は思うので、よかったら投票に行って欲しい」という話をした。めちゃくちゃ勇気が必要だった。でも必要だと思うから、ぼつぼつやっていこうと思う。

燃ゆる女の肖像 2020年公開
https://youtu.be/56y2GWHMaoU

女と女の恋愛の話。
今年になってから、女と女の恋愛や、女が活躍する映画を見かけるようになった。
私はバイオハザードシリーズの映画が好きで、理由は「アクション映画で女が強い作品を見たい」という理由からだった。
見始めた当時はまだ学生で、10代前半だったと記憶している。レンタルショップもないような(途中からできた)田舎に住んでいた。
バイオにたどり着けたのはなぜだったのかは覚えていない、父が沈黙シリーズランボーイーストウッドなどが好きだったから、その辺から知ったのかもしれない。今も女が強い話は大好きだし、好んで見ている。
女が弱い作品を見続けることでミソジニーになってしまった所もある。社会からの刷り込みってのは怖いよな。

燃ゆる女の肖像は、時代の波に翻弄されて、女と女で生きる事の出来ない時代の女たちを書いた作品である(とか、書いていて思ったけれども日本はまだ同性婚ないからそもそも同性とチームを組んで生きる事できないじゃんねマジで笑えないけど笑えますね笑)。

残酷だと思う。現在も続くマチズモや、トロフィーやお飾りとして妻にされた女のことを想ったりしながら見ていた。
女女が好きなので、そもそもポルノ以外の映画としてレズビアンの女性たちを主題とした映画が作られるようになったことを喜ばしく思う。
日本の映画の広告はすぐに同性愛的なものを消したがるので、それが最近すごく気になって仕方がない。

ちなみに。
「同性愛は純粋な愛だ!」とか「同性だって普通の愛じゃん」みたいな、一見優しさに見せかけた内なる自分の差別意識とおそらく向き合っていないだろう言論には中指を立てていく。(まずここまで辿り着いたことが凄いねって話なんだろうけどもね)

純粋な愛って何?不純な愛ってなに?変な愛って何?普通の愛って何?
性愛が絡まないと純粋なの?絡むと純粋なの?繁殖しなければ変なの?じゃあ同性カップルで子供がいる所は普通なの?逆に異性愛で繁殖してない所は変なの?
何もかもに言えることだが、自分の「常識」や「普通」を常に疑った方が自分になれると思う。

燃ゆる女の肖像は、音楽がほとんど使われていない作品だ。
作中で流れる音楽と、演出が好きでたまらず、今年はヴィヴァルディを沢山聞いた気がする。
女女の作品として、今後もずっと好きな話である、あんまり映画の感想ではないけれど、映画を観た人なら多分わかってくれるだろう。日本版のパンフレットがとても素敵だった。

ザ・ハント 2020年公開
胸糞の悪い映画が好きだ。昔からずっとだが、ヒューマンドラマ系はしんどくなって見れないのだが(私はダニエルブレイクとか、ダンサーインザダークとかはしんどい)、突然人が死ぬ話は好き。
そしてすぐに展開の先読みをしてしまう癖がある。この映画は全ての先読みが裏切られ続け、既存映画と社会に対するアンチテーゼみたいなものが沢山仕込まれていて見ていてニヤニヤが止まらなかった。いい意味で裏切ってくれると嬉しくってたまらなくなる。
女女の全力格闘暴力シーンもあるよ。ぐろいので、閲覧はご注意を。

タクシー運転手 2018年公開
韓国の映画だ。ずっと気になってはいたのだが中々観る気にならず(重い話だと知っていたので)積んでいたのだが、
友達に昨日勧められて早速見てみようという気になった。そして見たのは今日12/31。
常に勢いで生きているところがある。

韓国というのはアジアの中でもとても進歩している国だと思っている。
82年生まれ、キムジヨンなんかがとても良い例だけれども、フェミニズム文学も発展しているし、悪さをした政治家を投獄できるほど、国民が政治に対して意識をしている国だ。あとは映画だ。映画が凄い。この映画もそうだけど、過去自分たちが行った過ちに対して向き合い、エンタメとして昇華させながらも、事実を描いている。日本はどうだろうか、「敗戦国」だという事ばかりで、「植民地支配を行った」事を忘れていないだろうか。先の大戦を顧みず、関東大震災で異国の民を虐殺し、それを反省しているのだろうか?そういう映画が作られて、有名な俳優を使って、作られたりなどしているのだろうか、我が国は。

この作品の主役はノンポリティカル(政治的無関心)のタクシー運転手の男性である。
政治に抗議し、デモを行う人間達のことを小馬鹿にし、「サウジと比べたらこの国が素晴らしい国だということがわかる」という言葉を発する。
自分と、自分の家族さえ良ければ良いという考えの人間だ。どこにでもいる平均的な人間だと思う。
そのタクシー運転手は、外国人記者を情報統制の敷かれた所に送り迎えをするという条件で大金をもらい、それで滞納分の家賃を支払って大家を見返してやるんだという目的の元で、その出来事に絡んでいく。

物凄くグッときたシーンの話をする(ガッツリネタバレなので作品を見ている人のみ読む事をお勧めします)
情報統制の敷かれたその街は、通信の類が禁止されており、道も塞がれていた。
そんな中、タクシー運転手だけはなんとか抜け出し、平和な所まで降りてきて、定食屋でご飯を食べる。
その定食屋で「民間人が軍人に殺されているんだ」という噂話をする店員のおばちゃんと「マスメディアはそんな話していない。暴徒が軍人を殺してるって話だぞ」と、いう会話をしている。タクシー運転手は、人が殴り殺されている所を見ていたのにも関わらず、その人間達に何も言わない。何も言及しない。ただひたすら、ご飯を食べ続けていた。そんな中、店員のおばちゃんが「よっぽど腹が空いていたんだろう」と、おにぎりを差し出す。
それを見て、タクシー運転手は、思い出すことがある。それをきっかけとして、彼はその街へまた戻っていくのだ。
なんという演出。ノンポリティカルというものの強情さというものにぐったりしながら見ていたので、この演出にグッときてしまった(彼には娘がいたので、そりゃ娘を守らなきゃいけないってのはあるのは無論わかってはいたさ、私だって、他人と100人と大切な人一人だったら、どっちを取るかわからんもん)。
史実に基づく話、凄いなっていう事を思った。

以上感想でした。

今年は当社比沢山映画館に行った。
ミニシアター系に沢山行ったし、いったことのない映画館に沢山出向いた一年だった。
東京には沢山の映画館がある。それってすごいことだ。
冒頭に書いたが、昔住んでいた所は田舎すぎて何もなかった。
文化資本があるって、それだけで凄いことなのだとこの記事を書きながら改めて想っている。

話がそれたが、
劇場に足を運んだうちの9回が劇場版少女歌劇レヴュースタァライトだったので、スタァライトされた一年だったと思う。
来年もどこかの劇場で見られたらいいなあ、などと思っている。


以下は見た作品と、その制作国、見た日付である(曖昧な所もある).
来年も沢山映画を見たいね。
書きながらだが、割と上映年が最近の作品が心に残っているんだなと思った。

0102 アップグレード アメリ
0101 1917 アメリ
0102 チョコレートドーナツ アメリ
0102 帰ってきたヒトラー ドイツ
0102 グレートウォール アメリ
0102 レザーフェイス悪魔のいけにえ アメリ
0102 イントゥザストーム アメリ
0108 遊星からの物体X ファーストコンタクト
0108 シャークナイト アメリ
0111 オリエント急行殺人事件 アメリ

0111 グエムル漢江の怪物 韓国
0117 JSA 韓国
0117 フロリダプロジェクト アメリ
0123 結晶塔の帝王 日本
0124 七夜の願い星ジラーチ 日本
0129 岬の兄妹 日本
0131 ポケットモンスターココ 日本
0214 コクリコ坂から 日本
0131 燃ゆる女の肖像 フランス
0216 アス アメリ

0217 ザフォーリナー イギリス
0218 ハドソン川の奇跡 アメリ
0219 パラノーマルアクティビティ アメリ
0219 グリーンインフェルノ アメリ
0221 ファイトクラブ アメリ
0302 キングダム アメリ
0308 パフューム ドイツ・フランス・スペイン
0308 硫黄島からの手紙 アメリ
0310 リズと青い鳥
0311 ET アメリ
0314 京城学校 韓国

0321 となりのトトロ 日本
0327 進撃の巨人 日本
0403 劇場版ヴァイオレットエヴァーガーデン 日本
0404 トイストーリー3 アメリ
0507 花束みたいな恋をした 日本
0517 オーシャンズ8 アメリ
0520 エヴァンゲリヲン新劇場版序
0520 エヴァンゲリヲン新劇場版破
0520 エヴァンゲリヲン新劇場版Q 日本
0520 カメラを止めるな! 日本

0521 SHAZAM! アメリ
0603 継承 ヘレディタリー アメリ
0608 耳をすませば 日本
0627 ピーターラビット アメリカ・オーストラリア
0703 スピシーズ アメリ
0704 ランペイジ アメリ
0704 皆殺しの流儀 イギリス
0717 ハウルの動く城 日本
0718 バイオハザード  アメリ
0723 竜とそばかすの姫 日本

0724 劇場版 少女⭐︎歌劇レヴュースタアライト 日本
0725 THE MEG アメリ
0801 劇場版 少女⭐︎歌劇レヴュースタアライト 日本
0801 劇場版 少女⭐︎歌劇レヴュースタアライト 日本
0807 グレムリン アメリ
0812 スカイスクレイバー
0812 劇場版 少女⭐︎歌劇レヴュースタアライト 日本
0814 ワイルドスピード
0814 ナイト&デイ
0815 タッカーとテイル ドイツ・アメリ

0815 アクアマン
0831 ゲットアウト
0831ホテルムンバイ オーストラリア
0904 マンデラの名もなき看守 フランス・ドイツ・ベルギー
0905 ザ・ピーナッツバター・ファルコン アメリ
0907 劇場版 少女⭐︎歌劇レヴュースタアライト 日本
0910 劇場版 少女⭐︎歌劇レヴュースタアライト 日本
0911 少女⭐︎歌劇レヴュースタアライト再生産総集編ロンド・ロンド・ロンド 日本
0913 劇場版 少女⭐︎歌劇レヴュースタアライト 日本
0926 007 カジノロワイヤル アメリカ/イギリス

0926 007 慰めの報酬 アメリカ/イギリス
0926 007スカイフォール アメリカ/イギリス
0927 007スペクター アメリカ/イギリス
1002 少女⭐︎歌劇レヴュースタアライト再生産総集編 ロンド・ロンド・ロンド 日本
1002 劇場版 少女⭐︎歌劇レヴュースタアライト 日本
1003 007 ノータイムトゥーダイ アメリカ/イギリス
1007 ジェームスボンドとして アメリカ/イギリス
1010 トゥモローウォー アメリ
1010 ザ・ハント アメリ

1012 007ロシアより愛を込めて イギリス
1023 コレクティブ 国家の嘘 ルーマニア
1024 猫の恩返し 日本
1025 天使にラブソングを・・・  アメリ
1026 鬼滅の刃 無限列車編 日本
1027 グーニーズ アメリ
1104 トーベ フィンランドスウェーデン
1104 ロン 僕のポンコツボット アメリカ/イギリス
1107 DUNE 砂の惑星第一部 アメリカ/イギリス/カナダ/ハンガリー
1107 劇場版 少女⭐︎歌劇レヴュースタアライト 日本

1107 メンインブラック アメリ
1121 ファンタスティックビースト アメリカ/イギリス
1122 ファンタスティックビースト グリンデルバルトの罪 アメリカ/イギリス
1123 チェブラーシカ ロシア
1214 エクソシスト アメリ
1214 怒れる男(キャッシュトラック) アメリ
1217 ナイトクローラー アメリ
1218 MATRIX アメリ
1218 ANIMATRIX アメリ
1219 悪人伝 韓国

1223 EXIT 韓国
1226 キャロル アメリ
1229 MATRIX RELOADED アメリ
1231 タクシー運転手 韓国


以上!
年の始まりは多分タランティーノを見ます。