6日目
昨日寝る前にダニの様なものにかまれたのが怖くて今日もまたあかりをつけて寝た。
疲労が溜まっていく。特に同行者がやられている。
今日はマリンアクティビティの日である。これもまた挑戦!正直シュノーケリングって人生でやることないと思ってたので、でもまあ一度くらいやんないとわかんないもんな!という感じでやってみた。八丈島とかでやってみてもいいんでしょうけど、まあせっかく熱帯の海が見られるのでね。
そしてマリンアクティビティもそうなんだけど、私がやりたかったのはマングローブの中を船で移動するという体験である。
子供の頃どうぶつ奇想天外やら自然系番組で見て、すっかり憧れたあのマングローブの中を進む経験。
楽しみである。
ワクワクしながらヴィラの前で待ってたんだけどお迎えが一向に来ない。まあバリ島の人は遅刻してくるのが常なのでのんびり待つことにする。そもそもここの場所分かりにくいしね。
ややあってから迎えが到着した。
よかったー!よろしくお願いします!と乗った所後ろに先に乗ってる人たちがいてびっくりした。
最初存在に気が付いてなくって、良かったねー良かったねーと二人で言い合ってたら後ろから声が聞こえてびっくりした。
男性二人組、私の推定おそらくゲイカップルかパパ活(男性ver)と憶測した年齢差のある二人組。
そして我々に話しかけてきてくれたんだけど、「この運転手は日本語喋れなくてほんと使えないよ」と言われたので「エッ」となる我々。「そうなんですね?」と言いつつ取り合わず、我々は我々で運転手さんと片言英語で喋り続けた(喋ってたのは主に同行者ですが
「高い金払って日本語喋れる会社を選んだのになんでざまだよ」「ここのトップはクソだ酒ばっかり飲んで仕事をしない」「こんな狭いところに男二人乗らせやがって」的なことをもう一人のガタイの良いオラオラおっさんが言っていた。えっ何怖いんだけどと私は早々に怯える。
ていうかYouTubeちゃんと見て予習してきてるタイプの人だなと言う感想になる。運転手さんは申し訳なさそうにごめんなさいって言ってて、いやこっちこそすみませんって気持ちになる。
同行者は(いつも通り「なんか言ってんなー」で受け流し)、運転手さんに楽しげに話しかけていた。ストロングゼロの話とかしてたね。酒クズはどこにいても酒クズ、みたいな話。オラオラおっさんの方はずっと不機嫌。我々は楽しく喋っていたのだが、不平不満をずっと喋り続けていた。聞こえないふりが大事だね。それも境界線だと思う。
かなりの遅刻はしたけれど、無事に船着場に到着できてホッとする。そして、オラオラおっさんが日本語喋れる日本人達に当たり散らかしはじめ、遂には上司出せムーブで電話でトップに当たり散らかしていた。楽しいシュノーケリングツアーにお集まりの我々は思わずみんな苦笑い。近くにいた男女組の年上のお二人とちょっとおしゃべりをしたのだけど「やだねああいうの」みたいな感じで和気藹々となった。「なるべく離れて行動しようね」みたいな話をした。
オッサンずっとブチギレてて、一緒に来てた片割れの人も特にそれを止めるでもなく(息子とか身内ならせめて止めるだろうし、上司だとしたら一緒になって怒るなどするだろうし、だからこそパパ活とかなのかなーと言う感じがしたのだけど)していた。出発めっちゃ遅れるやん。ようやく船が出航することになったので、その推定ゲイカップルからは離れることができた。
いやー本当なんか関わりたくない!日本から離れてまでクレーマーとはついてないぜ。
隣の島にスピードボートで向かうというスケジュールなのだが(よく釣船についてるエンジンが6つくらいついてるボート)、遊覧船も国によって違うんだなあと思う。
湾内に泊まってる船達、なんというか船の規模がでかい。港も雑然としていて、日本とは全然違う。ヨットの大きさすら違うのすごい、釣りに行く時に根岸湾で金持ちが遊んでるののサイズの3倍くらいあった。ガチ富裕層の持ち物なんだろうなあと思う。上には上がいる。私は007カジノロワイヤルでルシッフルが乗っていた船のことを思い出していた。あとTENET。
湾内は割と緩やかに進んでいたのだが、湾外に出た途端にものすごいスピードが出始める。海が壁みたいに迫り上がって見えたりして、まるでインターステラーの世界だった。スピードが出過ぎるとそういうことになるのだろうか。日本の釣船とは全然具合が違うし、スピードボートとか興味ないからわかんないけど。
ノーランはこういうところからインスピレーションを得たのだろうかなあと思う。そしてTENETの風力発電が並んでるシーンも思い出した。盛り上がった水平線しか見えなくなる所もありつつ、無事に到着する。
海の色が限りなくパステルな水色だった。
いわゆる映えるとのことでかなり急ピッチで開発が進んでいるとのことだが、これ007で見たことあるな?みたいなリゾートだった。
本当のシービューのリゾートを肉眼で見たのはなんだかんだと初めてかもしれない。実在するんだな、映画の中じゃないんだなと静かに感動していた。
桟橋などはまだ作られておらず、海の中に一回入ってから島に上陸するというイベント。マリンシューズで行ったので砂が入りまくって不快!
そこからトラックの荷台に乗って、マングローブの森までどんぶらこと連れていってもらう。
トラックには先ほどいいかんじになった二人が近くにいたのでその二人のそばに行く。その後推定ゲイカップルが乗ってきて、我々四人は目を見合わせた。通じ合う心。
太陽の日差しが北半球とは比べ物にならんほどに眩しくて、肌が一瞬で赤くなっていく。南半球にいるんだなとしみじみする。
最初にマングローブの説明をしてくれたんだけど、まさかの「マングローブも別に塩水が好きなわけじゃない」という話を聞いてびっくりした、そうなんだ。「どうやって子孫繁栄すると思います?」というクイズを出された。正解はまた後で。とりあえず船に乗ります。
記念写真スペースみたいなので記念写真を撮った、ツアーとかだとここの気遣いがあるのでいいんだろうね。日本ではあんまり見ないタイプの小舟に乗った。
レッツゴーマングローブ林!!しかし観光客だらけだ。船に同乗してる人は竹の棒で船を操る現地の人と、若い男女カップルと、ガイドさん日本人と、我々二人。ウェイウェイしてて彼女ラブはメンズと、イケてる金髪が素敵な女性だった。
忌憚なくガイドさんと話してるコミュ強カップルほんとすごい。私は見た目が強そうでも中身は回避性人間なので大体いつも怯えている。
流石になうでは怯えてはいなかったけど、シンプルに日本語がたくさん聞こえてくるって疲れるんだなーと思った。マングローブ林はとても静かで美しく、SUPで動いてる人たちもいた。私はSUPやったことないけど、いつかやってみたいことの一つである。SUPを小舟にして青物釣りに行ってる人とかいるよねー、まあ私はしないですけど。
後ろの人たちの会話さえなければずいぶん静かだったと思う。木漏れ日が美しかった、ここの島ではずっとインスタ360を回していたので後で振り返るのも楽しみです。マングローブの根っこに触ったりした。マングローブも塩は嫌い、おもしろい。穏やかな木漏れ日を浴びながら(実際は紫外線量がものすごく多い)外海に出て、元いたところに戻った。すれちがう船の人に「日本人?こんにちは!」と言われたりと、インドネシアの人たちは愉快というか、根っから楽しませるのが好きな人が多いのかもしれない。
グラブ乗ってる時も、むすっとしてる運転手さんだと思ったら最後に日本語でありがとうございますって言ってくれたりするし。
一旦休憩所みたいな所で休憩をする。
イケてる男女カップルの女の人の方に「写真とってください!」って言われてスリを疑ってしまってすみません。いやね、同行者と一緒にいる時って常に私は頼まれない側の人間なので、頼まれて嬉しかったんですよ。だからこそ一瞬疑ってしまった…。いつもちょっと柄が悪くてね…他人が怖いからさ…。多分なんだけど、女の人の服装と私の服装のテイストが若干近かったから頼まれたんだろうな。いやあこういうことを疑い100%じゃなくできるようになってるのほんと私立派になってきたな。などと思う。随分成長したよ。
そして遂に今回の大目的であるシュノーケリングである。ちょうど日本のペケッターで「シュノーケリングで会うと怖い魚」みたいなのがバズっていてまたも怯える。水面って結構怖いよね。海を10分も走らせたろうか、ライフジャケットとシュノーケリングセットをつける、口呼吸をすることを意識しないとパニックでも起こしそうだ。呼吸を大きく整える、肩で息をしているという自覚を持つことは大事なので、恐れずに飛び込めとのこと。ウキのついたインスタ360を手に持って、ええいままよと、海にドブンと落ちる。ものすごく冷たい。私は寒いのが大の苦手で、寒さはできることなら避けたい所なのだが海の中ではそうも言ってられない。波がチャプチャプと揺れ、目前に迫る水面にパニックを起こしそうになる。落ち着いて、こういう時は海の中を見た方が落ち着くだろうという事で水面に顔をつける。水に顔をつけたら目下にイナダみたいな魚が沢山いた。ずいぶん深くにみえて、遠くに小魚たちがたくさんいてかわいかった。ライフジャケット着てるから全く沈まない。良し悪しだなこれ。
たまに「海亀が出たぞー!」となり、みんなでわいわいと海亀を見にその方面を見るけどラッシュの電車位混んでた。
潜水して海亀はここだよと教えてくれたのだが、なんと我々の持ってきたinsta360をもってわざわざ潜ってくれたのだ。オレンジのフロートを付けていったおかげで随分目立っていたのだろうが、すごく嬉しかった。ウミガメを追いかけて潜って、映像を撮ってくれた人は確かバリ島じゃない所出身の人だった気がする、確かジャワの人だ。何回も何回もやってくれて、私たちを楽しませてくれようとしてるんだなあと思った。30分程度でシュノーケリングは終わり、始まる前は「短いな」と思ったけど、始まった時寒すぎてしんどかったので早く終わってよかった。みんなでガタガタ震えながら船に登る。気過熱で冷えるので長袖の服を脱いだ。
現地の人も震えてたので、なんだそんなもんだよね!などと思った。寒いねと言いながら陸に戻った。荷物を回収してからトラックの荷台に乗り、ホテルのロビーに移動する。レンボンガン島の歴史を教えてもらう。サンゴとマングローブで出来た島であり、井戸水には常に塩水が混ざるらしい。バリの宗教でいう所の悪い神が住むのはレンボンガン島の方角か、それか海に住むという話だったと思うけど。だから悪い事をした人間は流刑地として島流にあったらしい。佐渡島とか伊豆とかも流刑地だったね。水が飲めない国に放されるなんてのは怖いよ。人間のやることなんか似たり寄ったりね。そして今も本島から荷物を船で運んでくるので物価が少し高いらしい。
そんな話を聞きながらついた高級ホテルには、でっかい真水のプールがあった。白色人種たちが泳いでる。これには私も苦笑い。ブラックジョークだな。
とにかく私は寒くて寒くてたまらんので誰よりも早く温水シャワーを浴びる。同行者はプールへ。温水シャワーが使えるんだなあとうすらぼんやりした頭で考える。ついでに着たものを洗濯した。身体を見ると、かなり日焼けしてしまっている。流石赤道直下の南半球は日差しが北半球とは違う。
ホテルのロビーにはビュッフェ形式でご飯類が置かれていた。ここで食べたミーゴレンが一番美味しかったかも。中華風炒め物も美味しくってばくばく食べた。シュノーケリングってのは消耗するんだな。確かに水泳の後ってど疲労するもんね。
スタッフさん達が「追加来ますからねー待っててくださいねー」ってずっと言ってた。彼らも同じくシュノーケリングしてお腹が減ってるはずなのに、荷物の見張りをしてくれていたのでご飯を食べていなかった。
いやもうなんかさあ、逆に居心地が悪いったらない。私は彼らを奴隷の様に使役したい訳じゃなあないのよ。それに対して周りの人たち(子供含めて)も、のびのびとすごしててそれにもまた居心地が悪くなってしまった。なんでそんな平然としてられるんだろう、ガイドと案内される側ってだけじゃねえか…。私はこんなことをしにこんなところに来た訳じゃないと思ってしまった。お皿がカラだと思われたのか、「すみません、もうすぐきますから」と声をかけてくれる。違うんだ…違うんだよ…そんなふうにもてなされたいんじゃないんだ…。
そうは言いつつも、本物の資本主義ジャラジャラのリゾートホテルなんか来る機会ないだろうかと少しだけ散歩した。そして私はハイクラスの所向いてないんだなと思った。人を使役してる感覚がどうにも肌に合わん。なので早々に戻って、歩いてるスタッフさんと目を合わせて会話をしたりした。その時間はとても楽しく過ごせた。
後20分くらいで出発ですよと声をかけられて、勝手に席の所に干していた洗濯達を引き上げていたらスタッフさん達に笑われる位には仲良くなれた。そして支度を終えてからトイレに行くときに、陰のベンチの方で余った揚げバナナをスタッフさん達がムシャムシャ食べているのを見かけた。他にももっと色々余ってるのに、私は自分の地位が段々と辛くなってきた。
最後席を立つときに、ウミガメの動画を撮ってくれたジャワ島のおじさんが「一緒に写真撮ろ!」っていって写真を撮ってくれた。「ウミガメの動画消さないでくださいね」ってニコニコジョークをかましていた。精一杯楽しませてくれているのが骨の芯に染み渡る様で、「すごく楽しかったです!」と、普段は笑顔を作るのが苦手なのにニコニコ笑顔で写真を撮ることができた。
貧富の差あれど、俺たちは地球人という大きな括りで同じ血肉の通った同じ人間なのだ。仲良くしたい、優しくされたら優しくしたい。
帰りのトラックでは日本人でバリに移住にした人が歴史の話をしてくれた。戦争の話と、バリ島の人たちの給料の話と、この島の話、「ほんと資本主義ですね」と返したら、もうなんと返してくれたか忘れてしまったが、否定はせずにきちんと返してくれる人だった。
そりゃ移住したら、感じることはもっともっとたくさんあるだろうし。いい人だった。異文化について理解できないことを否定せずに、「そういうものだ」ととらえることのできる人だったなと思う。まあ客が私らのような人間たちだからゴニョってたけど。私は富裕層ではない。
帰りの船に乗る、桟橋がないのでビシャビシャになりながら船にまた戻る。砂だらけだ。そして速攻寝てた。水泳後は眠くなる。気がついたら本島に戻っていた。
そして冒頭の怒りオジサンを収めるために会社の社長が呼ばれてた。(ここまで書けばバリ島のマリンアクティビティに詳しい人はどこの会社を使ったか分かったと思いますわね😉)
オジサンの怒りを収めてるのを尻目に、我々はトイレのウォシュレット(バリ島のウォシュレットはホースタイプで自立してるのだ)でざばざばと靴を洗った。帰り迎えにきてくれたのは、ホテルに迎えにきてくれた運転手さんと一緒だった。朝怒られたことを気にしてないだろうかと思ったけど、彼はあっけらかんとしていた。
同じ日本人として恥ずかしかったけれど、私はそれを謝る言葉を持っていない。
帰りに車から手を振って、ジャワ人のガイドさん含めてみんなへありがとう!!!スクスマ!!!と伝えてお別れした。もう二度と会うことはないであろう異国のガイドさん。みんな一期一会で、でもそれでも、この時に紡いだ思い出はずっと私の胸の中にあるわけだよ。ブログにも残したし。
送迎はビンタンスーパーマーケットまでお願いした。拙い英語で喋るのも少しだけできる様になってきた。ホテルに近いねと言われて、そうなんですよと話した。
ここでお土産を大体揃えた。しかし靴が濡れてたので身体がコチコチに冷えてしまった。
ここで買ったお土産の中で爆発的に大人気になったお土産がある。とうもろこしの小さなビスケットだ。神に備える系の食べ物っぽくてサイズはとても小さいのだ。「これ会社の人たちのバラマキに買ってくか!」と買っていったら多分一番美味しいお土産になったと思う。美味しすぎたので職場から引き上げて家でも食べた。まだ食べてないけど、マッシュルームの粉も買ってみた。あとはカップヌードルとポップミーね。ポップミーはインドネシアのカップラーメンの種類だ。今日の夕飯である。ここでもドラゴンフルーツを買った。あとは外に出てるキッチンカーのパイも買ってみたけど美味しかったな。日本で言うと焼き鳥屋台みたいな感じだと思う。
ヴィラはビンタンスーパーから10分弱、扉を開けるたびにヤモリが走り回る楽しい宿だ。ポップミーにお湯を入れる。そういえばインドネシアの電気ケトルは2本とちょっと違って、金属のが多かったな。一応使う前に洗ったけど、インドネシアの洗剤の手が荒れること荒れること。界面活性剤てんこもりである。ポップミーにはスパイス袋みたいなのがついてたけど、私はタイのカップラーメンのが好きだったかもしれない。同行者も同じ感想だった。半分に切ったドラゴンフルーツに齧り付く。東南アジアに来るとしこたまフルーツ食べれらるのがいいよね。得体の知れないフルーツも食べると美味しかったりする。生ドリアンはいつか食べてみたいものの一つだけど、でっけえのしか売ってないんだよな。
食事を終えて、いそいそと片付けをする。パッキングをしないといけないのだが、シュノーケリングで使った水着やマリンシューズ達がびしゃびしゃである。ギリギリまで干すことにして寝る。
宿を移動しながら暮らしてる人たちの洗濯物はいつも乾かないと旅行記なんか読んでるとよく言うけどマジでそれ。
格差をとても感じた一日だった。ずっと格差についてこの国に来てからはずっと考えさせられてはいたけれども。居心地が悪い。これが格差か。私かて別に裕福じゃないがわで、使役される側だから、余計に居心地悪かったのやろなあなどと思う。
外に出ると色んなことが勉強になる。血肉にして生きていきたいし、ウブドで万引きした日本人のガキはどこかの流刑地でも流されればええんじゃないでしょうかねえ。
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