のらくら備忘録

忘れたくない事と忘れたい事を書く。節約とポケモンが趣味の浪費家。

カルテット三話の感想

のら
2020/10/24 23:38

昨日の夜カルテットを三話まで見てしまったせいで、今日の朝はボーッとしていた。アドレナリンが切れたので眠たくて仕方がない。カルテットの三話を見て、改めて気がついた事があるので書き記そうと思う。

真紀さんはすずめちゃんに家族を強要しなかったという事実に気がついた。「帰る場所がある、それでいいじゃないですか」という一言に、すずめちゃんは一体どれだけ救われただろう。これがありきたりの作品だったら「私たちは家族だよ」と、つい安易に言ってしまいそうだし、自分が作品を作る中でもついつい「家族」と言ってしまいそうな気がする。

すずめちゃんはおそらく、家族に対して呪いをかけられているタイプの子だと思っていて、その理由が母親の事を話せなかった所にあると思っている。母のことは好きだが、父のことは許せない。母親の遺骨は海の見える所に移してあげたいけれど、死際の父親には会いに行くのを躊躇ってしまう。そういう子だ。真紀さんに追いかけられて逃げてしまう子だ。それでもすずめちゃんは「家族だから」会わなくちゃいけないと思って、軽井沢から千葉県まではるばる行ったのだ。お財布に小銭しかないのに。別府さんにもらったドーナツを食べて、病院の前をうろうろして、いこうと努力をしたのだ。彼女は「行かなかった旅行も思い出になる」のだ。だからきっと、もうきっとここまできたということは、会ったということくらいに思っているんじゃないかと思う。

「家族」という言葉を使われなかったことで、すずめちゃんはどれだけ救われただろうと思う。「会わなくていいよ、帰ろう」そう言ってくれて、そのまま手を引いてくれる人間の存在に、いかに救われただろう。そういうことを考えていたら見ながら泣いてしまった。真紀さんの様な人間の存在に救われる人間がどれだけいるだろう。こんな物語を紡いでくれて、演じてくれる人間がいて、それを観れて。なんて恵まれたことだろうと思った。

父親が土建屋で、不動産の事務をやってるのになんか理由あるのかなという話を知人としていたら「父親の罪滅ぼしかも」という意見を貰った。その可能性はとてもありそうだな、と思った。