2024-06-11 旅の終わりに もう二度と会うことはないかもしれない人たちが手を振り、こちらも手を振りかえす。 さようなら、見知らぬ街の優しい人々よ。遠くから見る海というのは静かで、満ち足りていて、穏やかだ。あの荒々しさや、磯の香りとは無縁の、穏やかでまろやかな時間が流れている。いつか言葉になるかもしれないと、夕日に焼ける海と街を見つめること。人が身を寄せ合う集落を見つめること。 知らない街の旅を終える。旅の終わりに、本があるといいのかもしれないね。