のらくら備忘録

忘れたくない事と忘れたい事を書く。節約とポケモンが趣味の浪費家。

水星の魔女を見たり、マイノリティという存在についての話

ガンダムは富野監督のイメージが強い。
黎明期のアニメを支えた人が作っている、みたいな雑な認識。私はGガンダムガンダムWしか見た事ない。
リアタイでは見てなかったのだけど、友達がHulu契約してて見せてくれた。タイムライン上の倫理観のある百合オタク達が湧き上がってたのでどれどれという感じで見た。
ちなみにウテナは見た事ないです。


0話
母親の声を聞いた瞬間「これどっちだ?」となった。早見さんか能登さんでしか有り得ない声だった。答え合わせはエンドロールでやった。

決定権者に男しかいない会議、女は会議室の外で男の衣装を整えるための係。前評判の通りならば多分これは「わざと」こういう書き方をしている。クォーター制だのと聞こえの良い言葉を使う割に女性管理職を採用せず、偉い人たちは男しかいない社会をそのままきちんと反映しているのかなという事を思った。
ピンク色のガンダムをみて一瞬「?」ってなった。


1話
「これは分かってやってんなあ」と思った。
タイムラインでは「女同士で結婚している」という話と「やけにツヤツヤしたトマトが出てくる🦒」という話をチラチラ聞いていた。
女同士で結婚かあ、どんな感じなんだろうって思ったら思ったよりも壮絶だった。トロフィーワイフとして機能する主人公の片割れ。お互いの事をあまりわからない状態で婚姻状態になったという事か。

同い年のゴリゴリのマッチョイズムな分からせ男、長男を大事にする父親、自分に実力が無ければ人の「モノ」としてしか生きられない女、親の人形として生きる人間たち、自分の人生を選択できない、自分が自分として生きることの出来ない女、ゴリッゴリのシスターフッドやん!!!スタンディングオベーション。分かりやすく、この世界の不条理を書いている。




それはそれとして二人は(与えられたものではなく)自らの選択として婚姻制度利用して欲しいと思ってしまうタイプの女女恋愛大好きオタクです。これは不本意な選択だ。
誰が作ったシステムなんだろうねこれは。

誰にも邪魔されず、二人が自分の道を歩けるようになるまで戦う物語になるのだろうか。女が女と生きていくのは大変な道程だ。楽しみだ。
大きな銘柄でシスターフッドやってくれるの助かる…一々「ここ引っかかるな?」みたいなものがどうか少ない事を祈る。せめて引っかかりはとっかかりであって欲しい。

この状態を「婚約だ」「結婚だ」と喜ぶ気にはなれない。
だって、あなたに与えられた舞台なんか要らないじゃないですか(二次創作はめっちゃ見ると思うけども)。
ロボットアニメが嫌いな訳じゃないので楽しみです。


そういえばd4djにグループ内で付き合ってる女女たちが出るらしいが、二人が尊重されなかったりだとか、「分からせ」られたりしない事を心底祈る。ブシロードは良くも悪くも時流を汲む会社だからなあ。凝り固まってないという一点においては良い会社ではあるなと思う。素直に喜びたいのに、素直に喜ぶ前にリスクのこと考えてしまう。考えたくないんだけどね、ついつい悪い方にばかり目が向いてしまう。



シスターフッドや同性愛について前向きな意見をみると、このクソみたいな現実と、何も進まぬどう折り合いをつけて良いのかが分からなくなることもある。

マジョリティという存在がマジョリティという地位に胡座を掻き何もせず、あるいは冷笑をし、あるいは消費だけして現実のマイノリティのことなんか何も考えておらずに嘲り笑い消費しかしない、なんなら同性愛捜索をしている人達の中でホモフォビアである事を隠すこともしなかったりする、パートナーシップが地方自治体単位でしか出てこないだけで「結婚できるマジョリティたち」と線引きをされる、輪を乱すな、空気を読め、そういう振る舞いが美しい国
その中で、差別と戦えばその度に冷笑され、なんなら優れた創作物を利用して「日本はこんなに進んでる」だのと、政府への平身低頭だ。

自民党の中に深く入り込んだ統一教会神道日本会議等が問題なのかもしれないし、それを跋扈させるだけの土壌が自民党にあるという話でもある。

創作物は世界に良い影響も悪い影響もどちらも与えるものだ。

良い影響になるかどうかは多分受け取り手によるんじゃねえかなという事を思う。
「差別と分かってやってる」のと「差別と分からんで無意識にやってる」のは全然違うと思ってる。どちらも作品から透けて見えるものだと私は理解している。


[uploading:864D9C86-0941-401F-886B-45E629BCE079/L0/001]