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のら
2020/11/06 08:23
遂にこの旅の本番、大久野島に向かう日がやってきた。尾道に宿泊する予定だったが、尾道の宿がその日は空いてなかったので朝5時に起きて着替えて始発に乗った。ハロウィンの次の日だったので、浮かれた雰囲気の眠たげな若者が沢山いた。朝ご飯に食べようと思って、昨日のうちにうえののあなご飯を買っておいた。あなごはそんなに好きじゃないけど、あなご飯はおいしかった。香ばしさがあなごの生臭さを消してくれるのだ。
始発を乗り換え、海沿いの電車に揺られ、駅に着く。船着場の海はとても澄んでいて綺麗だった。ヘドロなんか全然なかった。黒鯛が気持ちよさそうに泳いでいた。フェリーに乗り込み、島の入り口へ。
そこには人生の楽園が広がっていました。
ウサギさんがそこら中にいる。可愛すぎて混乱してきたので、まずはウサギのいないところで(じゃないと正気が保てなかった)あなご飯を食べた。近くに1匹だけいたウサギもご飯を食べていた。
ウサギの写真を撮っている間の多幸感と困惑が凄くて、幸せバケツが一瞬で溢れかえってしまい、ウサギを触りながら「私は一体何をしているんだ?」となりました。何言ってるかわかんないと思いますけど、私もよくわかんないです。
ウサギ島には餌が売ってない、フェリーに乗る前に買える、という前情報をリサーチ済みだったので、うちのウサギさんが好きだったオヤツを持っていくことにした。燕麦といって、要はオートミールらしい。
うちの虹の橋の向こうにいるウサギさんはとにかくこれが大好きで、これをおやつとしてあげるときにはいつも目の色が変わっていた。健康を損ねないタイプのおやつじゃないと嫌だったので、燕麦一択だった。
サコッシュに流し入れて、燕麦を握って差し出した。ちなみに食べ方が下手なウサギにそういうあげ方をすると、掌を噛まれるので、噛まれたくない人は掌に乗せてはならない。サコッシュから燕麦のいい匂いがするらしく、クンクンと匂いを嗅がれた。可愛かった。Mじゃないけど動物に噛まれるのは全然構わないです。
廃墟も見た。廃墟は大好きなのだが、ガイドらしき謎のおっさんが廃墟の中に人間を引き連れて入っててドン引きした目で見てしまった。立ち入り禁止の看板が読めんのか脳みそたらんのか。
毒ガス資料館にも行った。毒ガスを中国本土に置き去りにしたことで被害を受けられた方がいるなんて知らなかったし、毒ガス精製していた人間達にも健康被害があるそうだ。広島は軍事的に発達していた街だったのだと思った。
ウサギに似た石がたくさんあったので「うし」と呼んでいた。うしもかわいくみえた。
ローアングルでウサギの写真をとりまくっていたら、遂にカメラの電池が切れた。そこではたと気が付いたのだが、昼ごはんをうっかり食べ損ねてしまっていた。一ミリも気がつかなかった。同行者は「気が付いてたけど夢中だったから言わなかった」とのことでした。
最後にポケモンをジムに置いて、島を後にした。無茶苦茶楽しかった。
そこから尾道に移動した。駅前にあるアメリカーンな店で牡蠣を食べた。タコライスがあんまりにも美味しくてひっくり返りそうだった。スタミナ切れで、体調が突然悪くなった。雨が降ってきたので気圧のせいもあったのだろう。北海道の牡蠣は美味しい、今度北海道行ったら牡蠣も食べたいなと思った。
少し離れたホテルだった、尾道は田舎なので、ホテルのコロナ対策が広島市内に比べて段違いだった。使い捨て手袋に、フェイスシールド、マスクに、透明な板、感染者は出せないけれど、人の動きを止めるとホテルは廃業になるという現実を垣間見た。
およそ10キロ歩いた。ウサギの舌の感触と、首回りのふわふわむちむちを思い出しながらお風呂につかって眠った。満ち足りた一日だった。
ちなみにウサギの写真は600枚も撮っていたらしい。少しばかり己のクレイジーさを自覚しているので、また別の記事で写真をあげることにします。
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スマホでも30枚くらいは撮っている模様。